久々に出かけた湖西の地。いつの間にか夏も終わり秋の気配が漂っていました。
黄金色に染まる近江中庄の田んぼからは心地の良いそよ風を受けて、サワサワと稲穂たちのざわめきが聞こえてきます。
あちこちから稲刈り機が次々に集結し、今にも稲刈りが始まりそうでした。 農民の方々も有難いことに私の撮影が終わるまで待ってくれている様子でした。
あっという間に過ぎ去ってしまった夏。なんだか寂しいですね。生き物たちももう一息と言わんばかりに精いっぱい働いています。
トンボ、バッタ、カマキリ、セミ・・・生殖活動に慌ただしく、やがて力尽きた者たちは、道端に屍として転がっていきます。
彼らは冬を越すことはできないのですね。後世の種だけを残してあっけなく去っていくその姿を見ると悲しくなりますが、反面、潔い姿にも見えます。
収穫の秋を全力で生きることは生き物にとっての使命であり、後世へ命を受け渡すための「しくみ」を作ることこそが生命の営みなのでしょうね。
そんな秋の大地を行く寝台特急「日本海」。人の営みもまた然り、それぞれの目的で動き続けます。
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